Q:レジオネラ菌の感染源としてどのようなものがありますか?
A:給水・給湯設備、冷却塔水や循環式浴槽などが主な感染源として挙げられます。
また、加湿器等のようにエアロゾルを発生させる機器は、特に衛生管理を徹底しましょう。

Q:レジオネラって怖い?
A:レジオネラ菌は昔から土に存在し、私たちの周りにいる普通に存在する菌です。
それ自身に毒性はありません。
しかし、レジオネラ属菌はとても小さな菌でとても軽く、
空気中に立ち上る湯気や水蒸気に乗ることが出来てしまうのです。
例えばお風呂の蒸気などによって、空中に舞い上がったレジオネラ菌は、
蒸気と一緒に漂いながら人の肺の中に直接入ってしまいます。
人間には病原菌と戦う力があり、入った場合でもやっつけてしまうのですが、
乳幼児や高齢者、疾患を患い抵抗力が低下している人が感染しやすいとされています。
また、健康な人でも疲労などで体力が落ちている場合には感染することがあります。

Q:レジオネラの基準はありますか?
A:冷却塔水、家庭の浴槽水、水道水、雑用水等については、法律によって定められたレジオネラの基準はありません。
公衆浴場に関しては、厚生省(現厚生労働省)から平成12年12月に出された通達で、公衆浴場における水質基準等に関する指針が示されており、この中でレジオネラ属菌については10CFU/100mL未満とされています。
東京都は条例等で、公衆浴場や旅館業等の浴槽水について「レジオネラ属菌は検出されないこと。」と定め、
1年に1回以上の検査を行うこととしている。なお、ここでいう「検出されないこと。」とは、国が指針で示している10CFU/100mL未満のことです。

Q:レジオネラ菌は水中で何日間くらい生きていますか?
A:水中でかなり長期間生残することが知られています。
蒸留水中では139日間生残していたとの報告があります。
レジオネラが存在する浴槽水を室温に保存したところ、
50日を経過してもその菌数が実質的に減少しなかった事例があります。

Q:どれくらいの菌数なら安全ですか?
A:レジオネラに感染し、発症するかどうかは単に菌数だけではなく、
エアロゾルの発生量とそれによって飛散するレジオネラの菌数、
エアロゾルの吸入量、エアロゾルの肺胞への進入程度、エアロゾルを吸入した人の健康状態や免疫力、基礎疾患の有無など、多くの要因が関係します。
したがって、「これ以下の菌数なら安全」という線引きはできません。
レジオネラが大量に繁殖していた24時間風呂を使っていた家庭でもレジオネラ症患者が出ていない例もあります。
ただし、菌数が少なければ少ないほど、その水がより安全な状態にあることは間違いないので、
レジオネラが繁殖しやすい設備等を使用する場合は、レジオネラを増やさないように日頃から管理を怠らないことが大事です。

Q:循環式浴槽(家庭用)の管理上の注意 は?
A:・浴槽水の換水や設備の維持管理は、取扱説明書に書かれた方法にしたがって行いましょう。
・浴槽には体の汚れを落としてから入りましょう。
・浴槽水や浴槽の壁面の状態を毎日チェックし、
にごりや壁面のぬめりなどがある場合は循環設 備や浴槽を十分清掃し、
浴槽水を交換しましょう。
・浴槽水をシャワーなどに使用しないようにしましょう。

Q:加湿器(超音波加湿器)の管理上の注意 は?
A:・タンク内の水は毎日取り替え、加湿には水道水を使用しましょう。
・タンク内部を絶えず洗浄して清潔にしましょう。
・使用しない時はタンク内の水は抜いておきましょう。

Q:レジオネラ症にかからないための注意点は?
A:レジオネラは他の病原菌に比べて感染力はそれほど強くないといわれていますが、
感染防御機能(免疫力)の低下した人(高齢者、幼弱者、免疫不全者等)や
基礎疾患(糖尿病患者、慢性呼吸器疾患者等)を持っている人では感染する危険があります。
また職業的に暴露を受けやすい人(園芸作業者、冷却塔清掃者等)も注意が必要であります。
レジオネラはこの菌を含むエアロゾルを吸入することで感染するので、
レジオネラに汚染されやすい施設(循環式浴槽、ジャグジー、打たせ湯、温水シャワー、冷却塔など)から発生するエアロゾルを吸い込まないように気をつけことです。
特に上記のような感染を受けやすい人は注意が必要です。

Q:レジオネラの繁殖を防ぐ方法は?
A:空調用冷却塔水、24時間風呂などの循環式浴槽あるいは給湯系の貯湯槽などでレジオネラが繁殖するのは、
こうした施設ではレジオネラの繁殖に適した環境条件(水の滞留時間が長い、餌となる有機物がある、スライムやバイオフィルムなどレジオネラの繁殖を助ける微生物群集が発生する、暖かい水温、その他)が整いやすいからです。
したがって、なるべく短期間(風呂などは毎日)での換水、水槽や配管並びにフィルターなどの定期的な清掃、
適切な管理を行ってこのような環境条件を与えないようにすることがレジオネラの繁殖を防ぐのに効果的です。
なお、業務用の場合、東京都は条例等で、公衆浴場や旅館業等で貯湯槽を使用する場合やろ過器等を使用して浴槽水を循環させる時は、
定期的な清掃や洗浄、消毒を行うように定めています。
また貯湯槽内の湯の温度を60℃以上に保つことや、
循環使用する浴槽水の遊離残留塩素の維持並びに定期的にレジオネラの検査を行うことを定めています。

Q:レジオネラ菌に熱処理は有効ですか?
A:60度以上の高温であれば、5分以内に殺菌可能です。
但し、循環式給湯設備において通常の清掃だけではレジオネラ菌は除去しきれません。
この場合、70度のお湯を20時間循環させながら加熱処理を行うとレジオネラ菌に対して十分な殺菌効果があることが認められています。

Q:レジオネラの増殖に関する特徴はどのようなものですか?
A:レジオネラ用の培地を用いれば、通常の酸素のある状態で十分に発育するが、
大腸菌が2倍に増える時間が15〜20分であるのに対し、
レジオネラの場合は4〜6時間かかる。このように発育が非常に遅いため、
環境からの分離培養で独立集落を肉眼で確認するためには5日以上の培養が必要となります。
レジオネラの集落は辺縁明瞭な凸状の円形で、色調は青みを帯びた灰白色を呈し、湿潤性で光沢があります。
また、レジオネラが増殖した平板には特徴的な淡い酸臭がします。

Q:レジオネラと他の微生物とはどのような関係がありますか?
A:レジオネラの培地上での増殖至適条件は非常に限定されているにもかかわらず、
自然環境においては温度、pHなどの条件がかなり異なる場所においても生息しています。
その理由の一つとして、環境水中のレジオネラは、
ある種の藍藻や緑藻の細胞外代謝産物を炭素源あるいはエネルギー源として利用しており、
これらの藻類と共生関係にあることが挙げられます。
また、レジオネラは生体中のマクロファージや環境中に生息しているアメーバなどの原生動物の細胞内でも増殖することがあります。
しかし、そうした細胞がなくても増殖できるので、通性細胞内増殖細菌と呼ばれており、実際の環境水ではアメーバがいなくてもレジオネラが検出されます。

東京都衛生安全研究jセンター資料等より

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